戦国の古文書解読辞典「う」

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凡例

  • 当ページは戦国時代の史料でよく用いられる用語のうち、「あ」で始まる単語を扱ったものである。
  • 当サイトで用語辞典を扱う目的は、主に当サイト上の「織田信長の年表」ページに掲載する翻刻の内容を理解しやすくするためのものである。
    従って、一般的な古語辞書とは異なり、簡便な内容に留めている。
  • 見出し語は便宜上、現代仮名遣いで記す。
    例えば「越度」は「をちど」ではなく「おちど」とするため、「お」の項で扱う。
  • 用例は原則として新字体で記す。
  • 史料は充て字や異体字、方言など非常に多岐に渡るため、全てを記すことは困難である。
    従って当サイトの判断で、便宜上記すものとそうでないものを区別するものとする。
  • 例文は個人的に好例と判断したものを選んだため、時代や地域に偏りがある。
  • 中には当サイトの不勉強による誤った解釈や読み下しもあるため、参考程度に留めていただきたい。
  • 必要に応じて削除し、また加筆・修正を加えるものとする。

請状・・・うけじょう

意味

①貴人の仰せを承諾したことを書き記した文書。
一種の請負契約書。

②引き受けをした旨を記した証書のこと。
江戸期は雇い主・借家人などの身元引受証書を指すことが多い。

③書状の返書のこと。

例文① 『大野与右衛門氏所蔵文書』(永禄十一)八月二日付織田信長判物写

至当国被移御座、入洛之儀被仰出候之処、則信長可供奉旨候、雖然江州依難叶通路、来ル五日先於彼国可進発候、先々任請状旨、信長令入魂、此刻各抽忠節者、可為神妙候、

(書き下し文)
当国に至りて御座を移され、入洛の儀を仰せ出され候のところ、則ち信長に供奉すべきの旨に候。
然れども、江州の通路叶い難きにより、来たる五日、まずかの国に於いて進発すべく候。
先々の請状の旨に任せ、信長に入魂せしめ、このきざみ、各々忠節を抜きんでば、神妙たるべく候。

請文・・・うけぶみ

意味

請状(うけじょう)に同じ。

備考

書状の冒頭部分に「請文」と記す例、同じく冒頭部分に「謹しみて請け申す」とする例、締めの部分に「請文状くだんの如し」と記す例など時代や家によってまちまちである。

裏返・裏帰・・・うらがえる

意味

味方が敵に変わる。裏切る。寝返ること。
「返忠(かえりちゅう)」と同じ意。

例文 『多聞院日記』永禄十一年正月五日条

去朔日、津田城多聞山へ裏帰色立了、則河州出口にて及一戦、木澤ノ紀伊守討死了、

(書き下し文)
去一日、津田城、多聞山へ裏返る色を立ておわんぬ。
則ち河州出口にて一戦に及び、木澤の紀伊守討死しおわんぬ。

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