古文書解読の基本的な事 よく出る単語編 五十音順「ま」~「ん」

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古文書解読の基本的な事 よく出る単語編 五十音順「ま」~「ん」
来世ちゃん
来世ちゃん

こんばんはー!
今回は古文書解読編 基礎の第4段目
自分がこういうサイトがほしい~と思っていた
部分を凝縮しました^^
何かの参考になれば幸いです。

あ、あとくずし字の解読はまた別の記事にということで、
正しくは「書き下し文の事典」みたいな感じですね。

目次をクリックorタップしたら見たい所に飛べるヨ。

「ま」行

・・・まかせる、まかせ、にん
(意味)任せる
 (備考)「任御意」だと”ぎょいにまかせ”、「任仰」だと”おおせにまかせ”となる。

・・・まことに
(意味)今日よく用いられる「誠に」と同じ

間敷・・・まじく、まじき
(意味)あってはならない、禁止
 (備考)「致間敷候」だと”いたすまじくそうろう”=~してはいけませんとなる

末代・・・まつだい
(意味)のちの世、後世。
 (備考)「於末代」は”まつだいにおいて”

・・・まもる、まもり、~(の)かみ
(意味)守る。または受領名ずりょうめい(戦国期においては非公式な官名)
 (備考)佐村かわちのかみ など

猥、猥ニ・・・みだりに
(意味)むやみやたらに

右条々・・・みぎのじょうじょう
(意味)条々と同じ意味。禁制やお触書など、身分が下の者に対して用いられることが多い

・・・みぎり
(意味)~の際、~のときに
 (備考)「御上洛之砌」だと”ごじょうらくのみぎり”となる

名代・・・みょうだい
(意味)代わりに
 (備考)元亀元年(1570)6月
朝倉景健「主君義景公の名代として参上いたしました。」
浅井長政「あっ(察し)」

虫気・・・むしけ
(意味)腹痛・不眠・癇癪などの症状を指す。


弥七郎ニ頻ニ度々申候ヘ共、虫気之由申候間、
 (弥七郎にしきりにたびたび申し候へども、虫気の由申し候間、)

 当時26歳の武田信玄が家臣に浮気を弁明した時の文書

六ケ敷六ケ舗・・・むつかしき、むつかしく
(意味)難しい

空敷・・・むなしく、むなしき
 (意味)形容詞「空しい」の連用形、または連体形

謀反謀叛・・・むほん
(意味)主君に背いて兵を挙げること

・・・むら
(意味)村、村落のこと

銘々・・・めいめい
(意味)それぞれ

召置・・・めしおき
(意味)臣下として召しかかえる、お召し取りになる
 (備考)「被召置」は”めしおかれ”

目安・・・めやす
(意味)訴状、訴え
 (備考)徳川吉宗の目安箱を想像するとわかりやすい

面目・・・めんぼく
(意味)世間の人に合わせる顔。体面。体裁

申上・・・もうしあげ
(意味)言上する、(謙譲語)=へりくだる
 (備考)「不及申上」は”もうしあげるにおよばず”となる。

可被申上・・・もうしあげらるべし
(意味)申し上げられて当然だ、報告があって当然
 (備考)「べし」と「られ」の両方が返読文字なのに注意。読むことはなんとかできても、いざ自分で作文するとなると、「あれ、どっちが先だっけ?」となる。私だけか?(^-^;

申入・・・もうしいれ
(意味)希望や意見、要求などを相手方に伝える。
 (備考)「申上」が謙譲ならば「申入」は対等な立場。

申付・・・もうしつけ
(意味)言いつける。命じる。
 (備考)「可申付者也」は”もうしつくべくものなり”もはやわけがわからない(^-^; しかもここでは「者」はものと読むが、「~は」と読む場合もあるから余計難しいw

申談・・・もうしだんずる
(意味)話し合う
 (備考)「可申談」は”もうしだんずるべく”

申出・・・もうしで
(意味)申し出ること
 (備考)「可申出候」”もうしいずべくそうろう”=申し出なさい となる

乍申・・・もうしながら
(意味)~と言いながら、~と申しておきながら
 (備考)「乍」~ながら=は返読文字なので注意

被申・・・もうされ
(意味)おっしゃる、(受け身)
 (備考)「被」~なされ=は返読文字なので注意

・・・もし
(意味)かりに
 (備考)今日でも「若しくは」と表記される場合があるのは昔の名残

不用者・・・もちいざるもの
(意味)用のない者、取り立ててない者
 (備考)禁制やお触れなど、一般民を出入りさせないときなどによく用いられる

・・・もって
(意味)前提を示す。~をもって
 (備考)「猶以」(なおもって)「甚以」(はなはだもって)は例外的な読み方

・・・もっとも
(意味)道理に、ただし

諸々・・・もろもろ
(意味)多くのもの、いろいろのもの、さまざまのもの

「や」行

・・・や、かな
(意味)~かな みたいな詠嘆。また疑問詞、時々反語
 (備考)俳句などではおなじみ便利ワード。使用例として

「御入用金、およそ七十五万両も掛かるべき哉に候」

杉本苑子著 孤愁の岸より

・・・やがて
(意味)すぐに
 (備考)こんなもんデジタルですら目が悪いと読めないのに、字が残念な昔の人が書いたらば解読不可能やろ・・・

・・・やから
(意味)仲間、集団
 (備考)掟書などではよく出る。別に今日のように見下す表現ではない。

・・・やから
(意味)輩、連中

不得止・・・やむをえず
(意味)しかたなく
 (備考)「不得止事」ならば”やむことをえず”

床敷・・・ゆかしい
(意味)慕わしい。懐かしい
 (備考)床敷きパットのことではないので注意。

努々・・・ゆめゆめ
(意味)万が一にも
 (備考)「努々無御油断事」は”ゆめゆめごゆだんなきこと” 漢字の羅列が来ても焦らず、各個撃破すればいけるb

用捨・・・ようしゃ
(意味)お許し。控えめにすること。手加減すること。採用することとしないこと。
 (備考)「令用捨候」は”ようしゃせしめそうろう”

・・・ようやく
(意味)段々と。少し

・・・よく、よき
(意味)良く、上手く
 (備考)地味に古文書頻出単語。

能々・・・よくよく
(意味)十分に

・・・よし
(意味)~とのこと(伝聞) 一連の事がらを一括りにまとめる
 (備考)「令用捨候」は”ようしゃせしめそうろう”

・・・よしみ
(意味)親しく、昵懇じっこん

・・・よって
(意味)それによって、そういうわけで
 (備考)本題に入るときにこれが来る。また「仍状件如よってくだんのごとし」など、文章の最後に来る決まり文句にも用いられる

仍如件仍状如件・・・よってくだんのごとし
(意味)「前記の通りである」といった感じ。
 (備考)書留文言にあたる。
これ自体に大した意味はないが、制札や目下の者に対してよく用いられるいわば決まり文句。
読み順に違和感がある方もいらっしゃると思うが、「如」が返読文字になっているからである。
「如」に限らず、動詞形や「有・無」等は返読文字になる可能性が高い。
例)不可有=あるべからず 不及届=とどけるにおよばず

仍執達如件・・・よってしったつくだんのごとし
(意味)「以上が〇〇様の御意向である」といった感じ。
 (備考)これは仍如件(よってくだんのごとし)と同じく書留文言にあたる。
そうした外交や奉行・裁判系で用いられるものは、以下の記事に簡単にまとめたものがあるので是非。

関連記事:戦国時代の外交文書のルールとしきたり ポイントは礼儀の厚薄にあり

・・・より
(意味)~から、~以来

無拠無據・・・よんどころなく
(意味)仕方なく、やむを得ず

「ら」行

・・・られ、され
(意味)~なさる(敬語)受動態の場合もある
 (備考)超頻出単語。「べく」と同じく返読文字の黄金2トップ。ほぼ必ず返って読まされる。しかも

愚息可被召置旨

永禄7年11月7日付 織田信長が直江景綱(上杉家家老)に宛てた文書

のように、「可」とセットで出る場合がかなり多い。

了簡・・・りょうけん
(意味)考え

聊爾・・・りょうじ
(意味)軽率な、いい加減な

今のところなし。出てきましたらこっそり追加します。

今のところなし。出てきましたらこっそり追加します。

狼藉・・・ろうぜき
(意味)乱暴すること
 (備考)禁制ではよく出る

「わ」行

態与・・・わざと
(意味)わざと折り入って、わざわざ
 (備考)「態々」でわざわざ

態令啓候態令啓達候・・・わざとけいせしめそうろう・わざとけいたつせしめそうろう
(意味)(表現が難しいが)こちら側で使者を立てましたという感じ。
 (備考)いわゆる「令」が返読文字となっているが、「態と啓せしめ候」。
“わざと”は一見するとおしつけがましい語感に感じるが、昔はそれが普通だった。
同じような意味で「雖未申通候(いまだもうしつうぜずそうろうといえども)」があるが、「態令啓候」の方は自身の方から使者を仕立てた場合によく用いられる。
つまり、
A氏「態令啓候(こちらから使者を仕立てました)、然者申談義有之候間・・・(御相談したいことができましたので・・・)」
B氏「雖未申通候(今までご挨拶したことがありませんでしたが)、抑駿甲相年来令入魂候処・・・(駿河甲斐相模の三国は年来昵懇の関係であったところ・・・)」
という感じ。

・・・わだかまる、わだかまり
(意味)うまくことが運ばず滞る、心の中につっかえたような

・・・わび
(意味)謝罪
 (備考)「詫び寂び」だと誤った解釈で風流だと思って読んでたら、後の文脈でシリアスな展開に発展することがある。ない?

なし

・・・ん
(意味)特に意味はない
 (備考)「ん」から始まるものは日本にはない。万葉集などには見られないことから、古代日本には無かったと思われる。中国から仏典などが入ってきたときに「ん」が次第に用いられるようになったそうだ。来世で使える「无=ん」から始まる単語としては。「ンジャメナ」か「ンギロ川」くらいか。

来世ちゃん
来世ちゃん

いかがでしたか?
とりあえず「あ」~「ん」まで4回にわたって作ってみました。
頻出単語を見つけましたら、順次追加していきます。

  1. 「あ」~「こ」
  2. 「さ」~「と」
  3. 「な」~「ほ」
  4. 「ま」~「ん」 イマココ
  5. 古文書解読の基本的な事 返読文字によくある傾向を実際の古文書を例に説明
来世ちゃん
来世ちゃん

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来世ちゃん
来世ちゃん

今度は「単位」とか「月・時刻」などもまとめてみようかと思います。
それでは、ご覧いただきありがとうございました!

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