古文書解読の基本的な事 よく出る単語編 五十音順「あ」~「こ」

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古文書解読の基本的な事 よく出る単語編 五十音順

こんばんはー!
今回は古文書解読編の基礎ということで
自分がこういうサイトがほしい~と思っていた
部分を凝縮しました^^
何かの参考になれば幸いです。

あ、あとくずし字の解読はまた別の記事にということで、
正しくは「書き下し文の事典」みたいな感じですね。

目次をクリックorタップしたら見たい所に飛べるヨ。

「あ」行

相互・・・あいたがい
(意味)互いに
 (備考)例文として

当時クリミヤクリミア戦争の当分ではあるし、元来がんらい英吉利イギリス露西亜ロシアとの間柄は犬と猿のようで、相互あいたがいに色々な猜疑心さいぎしんがある。

福沢諭吉 福翁自伝

相携・・・あいたずさえ
(意味)互いに手を取り合う。互いに協力する

相違・・・あいちがい
(意味)相違ない。または共に
 (備考)「相」は名詞や動詞につく場合が多く、特別な意味を持たない場合が多い。しかし、動詞の場合は「共に」の意味の場合もある。例は前述の「相携」など

相計・・・あいはからい
(意味)そのように事を運ぶ。そのように根回しする

相謀相図・・・あいはかり
(意味)相談する。共に企てる

相払・・・あいはらい
(意味)支払う、支払い

・・・あずかる
(意味)預かる、預ける

・・・あたう
(意味)~できる。能わずの場合は否定
 (備考)この字で「よく」もよく用いられるが、意味は別

・・・あたえる、あずける
(意味)与える
 (備考)この字で「くみ」するもよく用いられるが、意味は別

数多・・・あまた
(意味)多数、たくさん

・・・あまつさえ
(意味)そのうえに、それだけでなく、おまけに

・・・あらかう、あらかい
(意味)逆らう、抵抗する
 (備考)この字で「いさかう」もよく用いられるが、意味合いは少し異なる

・・・あらず
(意味)そうではない

・・・あり
(意味)有る、有り

難有・・・ありがたき
(意味)ありがたい
 (備考)「難有仕合」の場合は「ありがたきしあわせ」 難ありな試合ではない。

・・・いえども
(意味)逆説の確定条件または仮定条件。~だけど、~だと
 (備考)「雖然」は「しかれども」

委曲・・・いきょく
(意味)詳しく細かなこと。また、物事の詳しい事情。委細・詳細。
 (備考)中世の古文書ではしばしば文章の終りの方で登場する。
委曲〇〇可申候也、(いきょく、〇〇申すべく候なり)」
といった感じで使う。
“委曲”の部分は「委事(くわしき事)」と記されていることもある。

委細・・・いさい
(意味)詳しい事情、詳細

・・・いさかう
(意味)言い争う、喧嘩する
 (備考)この字で「あらかう」もよく用いられるが、意味合いは少し異なる

・・・いささか
(意味)ほんのすこし、わずか

已上・・・いじょう
(意味)以上と同じ意

・・・いたす
(意味)「~する」の謙譲語。へりくだった言い方。またはひきおろす。もたらす。「不徳の致すところ」等

徒ら・・・いたづら
(意味)せっかくの価値が活かされず、また努力に見合った結果が得られずに無駄である。役に立たない。甲斐がない。虚しいと感じるさまを表す。
 (備考)歴史的仮名遣いで「いたづら」としているが、つまりはいたずらのこと。
中世末期から悪ふざけをするさまを表す意が現れ、現代語のいたずらの意に至る。

徒ら者・・・いたづらもの
(意味)
①用の無くなった者、落ちぶれた者
②悪いことをする者、ろくでなし、ごろつき
 (備考)中世の古文書ではしばしば、快く思わない者を指す意味で登場する。
例文を挙げると

就中浄土宗、法花宗宗論、彼い多つらものまけ候、
 (なかんづく浄土宗・法華宗の宗論、かの徒ら者(が)負け候。)

   天正7年付織田信忠宛消息より(信長が織田信忠へ宛てた書状)

・・・いまだ
(意味)「まだ」あるいは「かつてない」

雖未申通候・・・いまだもうしつうぜずそうろうといえども
(意味)今までご挨拶したことがありませんが
 (備考)いわゆる「雖」が返読文字となっている。
「未だ申し通ぜず候と雖も」となる。
かつては外交儀礼上、初めて便りを出す相手にはこのような文言を使用した。

・・・いやしくも
(意味)卑しい、低いの意味で、最低のことを条件としていう。いいかげんにでも、少なくとも、仮にも

・・・いよいよ
(意味)前よりも一層、ますます、とうとう、ついに

所謂所云・・・いわゆる
(意味)世に言われているところの、人のよく言う

・・・いわんや(いはむや)
(意味)言うに及ばず、もちろん、まして

引得・・・いんとく
 (意味)引き受ける、受諾する。

・・・うしなう
(意味)なくす、失う、うせる、手放す

不撰・・・えらばず
(意味)選択、選抜せず
 (備考)”老若男女不撰”で「ろうにゃくなんにょえらばず」となる。返し文字の「不」があるので注意)

・・・える
(意味)手に入れる、自分の物にする。

・・・おいて
(意味)「~について」、「~の場所で」等幅広く用いられる
 (備考)「於何時」は「なんどきにおいて」

越度・・・おちど
(意味)あやまち、過失、罪、悪行

追而・・・おって
(意味)のちほど。(書簡や掲示文などで)本文のあとにつけ加える意を表す

生便敷・・・おびただしき
(意味) 程度が甚だしい。ものすごい。 =夥しい。

思召・・・おぼしめす、おぼしめし
(意味)「思う」の尊敬語

・・・およぶ、および
(意味)「~に達する」「~と同列に」

畢・訖・了・・・おわんぬ
(意味)「終わる」に完了の助動詞の「ぬ」が合体。「おわりぬ」=終わった、終わってしまった、または打消しの「ぬ」

「か」行

・・・か
(意味)疑問・反語を表す助字などの意味をもつ 例)「寛永初年、五年」、「一件はソレ竜の如きもの」 現代でいう「~か(?)」ってこと

邂逅・・・かいこう
(意味)思いがけない出会い、偶然出会うこと、めぐりあい
 (備考)調べてみると、どうやら漢字検定1級の試験でたまにでるらしい。

皆済・・・かいさい
(意味)借りた金を返しおわること、年貢や税などを完納すること

外実・・・がいじつ
(意味)世間の聞こえ、評判、面目、内実共に等

還而・・・かえって、かえりて
(意味)そのままの意味。
 (備考)「色ゝ走廻候へハ、還而御うたかい迷惑ニ候、」
(いろいろ走り回り候へば、かえって御疑い迷惑に候。)
などと使います。(年次不明7月5日付武田晴信起請文)

・・・かけ、けつ
(意味)「欠」と同じ意味

重而、重・・・かさねて
(意味)繰り返して、ふたたび

・・・かせぐ
(意味)功績を挙げる

・・・がたく
(意味)難しい、できそうにない
 (備考)「有難」となると、全く別の意味になる

・・・かたじけなく
(意味)ありがたい、感謝の意。または恐れ多い、もったいない

渠等・・・かれら
(意味)彼ら

聞済・・・ききすます
(意味)聞き届ける

・・・きざみ
(意味)~の際に

・・・きす
(意味)期限として定める、期待する

急度・・・きっと
(意味)確実にそうなるだろうと予測、 動作・状態が瞬間的であるさま、取り急ぎ

給金・・・きゅうきん
(意味)奉公人のお給料

糺明・・・きゅうめい
(意味)不正を問いただして明らかにすること
 (備考)戦国時代の古文書でも、判物や制札系ではこのワードが出現する場合がある。
手書きパット等を使わなくても「糺す=ただす」と打てばたぶん出る。

恐々謹言・・・きょうきょうきんげん
(意味)相手に対して敬意をあらわす文言。書状の最後に記される決まり文句

恐惶謹言・・・きょうきょうきんげん
(意味)相手に対して最上級の敬意をあらわす

金子・・・きんす
(意味)金貨。小判。貨幣。金銭。単位は両(りょう)。金1両が銀60もんめ=約13万円(江戸時代の相場で)

銀子・・・ぎんす
(意味)銀貨。多くは丁銀(ちょうぎん)を指す。長さ約9センチメートル、重さ約160グラムの長円形の銀塊で、紙に包み、封をしたまま用いて「銀何枚」と数える。贈答などに用いた。単位は匁(もんめ)。銀1匁あたり約2166円(江戸時代の相場で)

曲・曲事・・・くせごと
(意味)不正な事柄、違反、法に背くこと

・・・くだん
(意味)きまり、例の、前に述べた等。他の字とセットで用いられることが多い。仍状如件よってくだんのごとし依如件よってくだんのごとしによく出る

組頭・・・くみがしら
(意味)組織の一隊を指揮するかしら、江戸時代や農村では村方三役の一つ。名主、庄屋を補佐する

委事・・・くわしきこと
(意味)詳しいこと、詳細、委細のこと。
 (備考)送り仮名をつけるならば「委わしき事」となる。
古文書ではしばしば文章の終りの方で登場する。
委事、〇〇可申候也、(委しき事は〇〇申すべく候なり)」
のように書かれている場合が多い。
“委事”の部分は「委曲(いきょく)」と記されていることもよくある。

下知・・・げち
(意味)命令すること

・・・けつ、かけ
(意味)「欠」と同じ意味

譴責使・・・けんせきし
(意味)年貢などを納める百姓を勘責し、催促を行うための使い
 (備考)戦国時代の古文書ではあまり見ないけど、一応備忘録に。

・・・ごうす
(意味)称する

向後・・・こうご
(意味)今後、これからのち

・・・こす
(意味)行く、来る
 (備考)「お越しになる」は相手が来る。「罷越まかりこす」は自分が行く。どちらもよく用いられる。 

・・・ごとく
(意味)~のように

・・・ことなる
(意味)違う、違った

・・・ことに
(意味)とりわけ、特別。その上、加えて。

・・・ことわり
(意味)道理、筋道。理屈、説明、または理由。

・・・ことわり
(意味)ことわること、または報告

此上・・・このうえ
(意味)これ以上、事がこのようになったからには

此段・・・このだん
(意味)これらの件について

因茲是由・・・これにより、これによりて
(意味)このことによって。こういうわけだから。隣の中国では今日でも用いられている

此等・・・これら
(意味)これらの、これらの事柄は

来世ちゃん
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来世ちゃん
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