2020年の干支は庚子!日本における干支の算出方法とそれぞれの意味とは(2)

この記事は約22分で読めます。
日本における干支の算出方法とそれぞれの意味とは
来世ちゃん
来世ちゃん

こんばんは~。
前回は干支には十干(じっかん)と十二支があると説明しましたが、今回は干支全60通りのうち、前半の30パターンの説明をします。

来世ちゃん
来世ちゃん

これは「庚子(かのえね)年生まれの性格は?」

という記事ではなく、

「庚子年にはどんな性質がある?」といった記事です。

来世ちゃん
来世ちゃん

占い的な要素もあると思いますが、干支の占いも、そもそもは占星術です。
ただ、私は占い師ほど勉強はしていませんので、あくまで備忘録として簡単にまとめます。

この記事はこんな方にオススメです。

  • 四柱推命とか十二支占いではない干支を知りたい
  • そもそもの干支の成り立ちを知りたい
  • 過去にこの干支に何があったのかを知りたい
  • 改元するタイミングはどうなの?
  • 性格占いではなく、もっと政治的な意味を知りたい

干支の表

123456
甲子乙丑丙寅丁卯戊辰己巳
きのえねきのとうしひのえとらひのとうつちのえたつつちのとみ
789101112
庚午辛未壬申癸酉甲戌乙亥
かのえうまかのとひつじみずのえさるみずのととりきのえいぬきのとい
131415161718
丙子丁丑戊寅己卯庚辰辛巳
ひのえねひのとうしつちのえとらつちのとうかのえたつかのとみ
192021222324
壬午癸未甲申乙酉丙戌丁亥
みずのえうまみずのとひつじきのえさるきのととりひのえいぬひのとい
252627282930
戊子己丑庚寅辛卯壬辰癸巳
つちのえねつちのとうしかのえとらかのとうみずのえたつみずのとみ

313233343536
甲午乙未丙申丁酉戊戌己亥
きのえうまきのとひつじひのえさるひのととりつちのえいぬつちのとい
373839404142
庚子辛丑壬寅癸卯甲辰乙巳
かのえねかのとうしみずのえとらみずのとうきのえたつきのとみ
434445464748
丙午丁未戊申己酉庚戌辛亥
ひのえうまひのとひつじつちのえさるつちのととりかのえいぬかのとい
495051525354
壬子癸丑甲寅乙卯丙辰丁巳
みずのえねみずのとうしきのえとらきのとうひのえたつひのとみ
555657585960
戊午己未庚申辛酉壬戌癸亥
つちのえうまつちのとひつじかのえさるかのととりみずのえいぬみずのとい

干支は十二支と十干(じっかん)の組み合わせ
十二支と十干の詳しい内容は前回の記事に載せているので、そちらをご参照いただきたい。

今回の記事は1番目の甲子(きのえね)~30番目の癸巳(みずのとみ)までの干支の特徴を載せている。
甲子の直近は1984年、次が2044年。
癸巳の直近は2013年、次が2073年となっている。

31番目甲午(きのえうま)~60番目の癸亥(みずのとい)は、次回の記事に回したい。

なお、令和2年(2020)前後の干支はこのようになっている。

干支読み
平成28年(2016)丙申ひのえさる
平成29年(2017)丁酉ひのととり
平成30年(2018)戊戌つちのえいぬ
平成31年(2019)
(令和元年)
乙亥つちのとい
令和2年(2020)庚子かのえね
令和3年(2021)辛丑かのとうし
令和4年(2022)壬寅みずのえとら
令和5年(2023)癸卯みずのとう
令和6年(2024)甲辰きのえたつ

甲子(きのえね)年の性質

 甲は木の兄(きのえ)ともいう。
甲の字は亀の甲羅を形どったもので、そこから植物の固い種子を表すようになった。

子(ね)は「増える」の意味で、新しい生命が種子の中できざし始める状態。
のちに動物のネズミが割り当てられた。

古来より変乱の多い年とされたことから、それを防ぐために日本ではたびたび改元(元号を改めること)が行われた。

王朝交代の革命の年である辛酉(かのととり)の4年後が甲子であり
天意が革(あらた)まり、徳を備えた人に天命が下される」というところからきている。
辛酉が政治的な革命・政変が多い干支で、甲子は政治的な革新・刷新が多い干支という違いがある。

三国志の幕開けとなった黄巾の乱では「蒼天已死 黄天當立 歳在甲子 天下大吉」(後漢書 皇甫嵩伝)をスローガンに掲げている。

古代日本でも桓武天皇が大規模な改革を意識して甲子年(784年)に長岡京に都を移した。

また、幕末の志士でのちに新選組に加わった伊藤大蔵(大藏)も、甲子の年にあやかって名を伊東甲子太郎(かしたろう)と改めたようだ。
なお、次の甲子年は2044年になる。

阪神甲子園球場
甲子園の名の由来も・・・

乙丑(きのとうし)年の性質

 乙の字のように、種から出た芽が地上に出ようとして曲がりくねった状態を表す。

丑は「紐」をあらわし、植物の芽が出始めたものの、まだ伸びることができない状態を意味する。
のちにわかりやすくするために動物の牛が割り当てられた。

地に足を固めた年。
穏やか、平穏、協調。
次の乙丑年は2045年になる。

丙寅(ひのえとら)年の性質

 丙は火の兄(ひのえ)ともいう。
丙の字は、脚が張り出た台を文字にしたもので、そこから芽が地上に出て葉が張り出て広がった状態を表す。

寅は「動く」の意味で、春が来て草木が生ずる状態を表しているとされる。
のちに動物の虎が割り当てられた。

「火の兄」と「動」とが合わさり、燃えるような意気込み、情熱を示す意味で用いられてきた。
しかしながら、意外にも改元された例は少なく(古代から数えて3回ほど)、直近の改元は大正~昭和である。

明治維新三傑の一人として有名な木戸孝允は、長州藩が朝敵となり、第二次長州征伐を受けている際にこのような漢詩を遺している。

丙寅早春到浪華
天道未知是邪非
陰雲四塞日光微
我君邸閣看難見
春雨和涙滿破衣

(丙寅の早春、浪華に到る。
天道未だ知らず。是か非か
陰雲(いんうん) 四塞(しそく) 日光微かなり。
我が主君の邸閣、看(み)れども見え難し。
春雨、涙に和して破衣(はい)に満つ。
(木戸孝允)

この年の3月に薩長の同盟が成立していた。
長州征伐に苦戦中の幕府軍は、将軍家茂の病死により征伐を断念。
その後、時流は一気に討幕へと傾いた。

なお、次の丙寅年は2046年になる。

丁卯(ひのとう)年の性質

 丁は火の弟(ひのと)ともいう。
丁の字は釘を形どったもので、安定を表す。
また、植物が成長し一定の大きさに達した状態をいう。

卯は茂の意味で、草木が地面いっぱいに広がっている状態のこと。
のちに動物のウサギがあてられた。

丁卯年で改元された例はあまり多くない。
敢えて取り挙げるとすると

推古天皇15年(607)使節として小野妹子らが隋の皇帝煬帝に謁見し「日出づる処の天子・・・」の国書を渡して激怒される。

永正4年(1507)永正の錯乱発生。細川政元が殺害される。

永禄10年(1567)戦火により奈良東大寺が消失。

貞享4年(1687)生類憐れみの令が発令され、世が騒然とする。

慶応3年(1867)大政奉還、徳川慶喜が征夷大将軍を辞す。

昭和2年(1927)昭和の金融恐慌がはじまり、世が乱れる。(2年後の世界恐慌で追い打ち)

なお、次の丁卯年は2047年になる。

戊辰(つちのえたつ)年の性質

 戊は「茂」に通じ、陽気による成長期の段階。
辰は「振」からきていて、草木の形が整った状態を指す。
のちに神話上の竜が割り当てられた。

古代中国で社会的変革が起こるとされる讖緯説(しんいせつ)がある年。
恐らくそれは中国で548年に起きた侯景の乱を指すのであろう。
江戸幕府を打倒した戊辰戦争(1868)はこの干支からきている。

過去にはいろいろ起きてきた。
改元と重大な政変・事件を列挙すると

承和15年から嘉祥へ改元(848)

康保5年から安和へ改元(968)

万寿5年から長元へ改元(1028)
藤原道長死去、関東で平忠常の乱が起きたのもこの年。

文永5年(1268)
モンゴル(元)が派遣した高麗国王の側近が使者として太宰府へ到着。日本に服従を求める国書を渡す。

永正5年(1508)
細川高国、大内義興が将軍足利義澄と細川澄元を追放し、足利義稙を将軍に据える。

永禄11年(1568)
織田信長が足利義昭を奉じて上洛し、将軍に据える。
日本ではこれを境に中世から近世への区切りとなった。

1628年
中国で大飢饉が発生。やがて李自成の乱・張献忠の乱に発展。

貞享5年から元禄へ改元(1688)

延享5年から寛延へ改元(1748)

慶應3年(4)から明治へ改元(1868)
王政復古の大号令、戊辰戦争、首都を東京へ移転、明治天皇即位もこの年。

昭和3年(1928)
張作霖爆殺事件。(関係者の処罰が甘かったため3年後に満州事変が発生)

昭和63年(1988)
リクルート事件。

と戊辰年には政権を揺るがす大事件が頻発している。
なお、次の戊辰年は2048年になる。

己巳(つちのとみ)年の性質

 十干の己は土の弟(つちのと)ともいう。
陽性の盛りと分散を防ぐ統制の作用を併せ持つ。

巳は「止む」の意味で、草木の生長が限界点に達した状態を表している。
のちに動物の蛇が割り当てられた。

歴史的には
神亀6年から天平へ改元(729)
長屋王の変。

安和2年(969)
安和の変

嘉暦4年から元徳へ改元(1329)

文安6年から宝徳へ改元(1449)

永禄12年(1569)
六条本圀寺の変。(将軍足利義昭は難を逃れる)

明治2年(1869)
版籍奉還。

昭和4年(1929)
世界恐慌。

1989年
中国で天安門事件。

と前年(戊辰)のエネルギーの大きさの余波が、この年にも及んでいる印象がある。
なお、次の己巳年は2049年。

庚午(かのえうま)年の性質

 庚は金の兄(かのえ)ともいう。
午はお昼を表す正午にもあるように、日の盛りであり、これから下退していく様を表す。
過去には

天智天皇9年(670)
法隆寺が全焼。背に申の字が書かれた亀を発見(壬申の乱を暗示するという説がある)

安和3年から天禄へ改元(970)

永正7年(1510)
永正の乱。

永禄13年から元亀へ改元。(1570)
浅井家謀叛により織田信長・足利義昭政権に暗雲。

と改元された例も少なく、政治的には庚午はそこまで配慮する必要がない年のようだ。
次の庚午年は2050年になる。

辛未(かのとひつじ)年の性質

 辛は金の弟(かのと)ともいう。
辛は金や宝、財を表し、未には達成や頂点を表す。
また、正張を極めて変革するという意味が含まれている。
しっかり磨かなければ、その後没落するとされていて、結果を出さねばならない重要な年だと位置づけられていたのかもしれない。

未は「暗い」という意味で、植物が鬱蒼と生い茂って、果実が熟して滋味が生じた状態を表す。
のちに日本では動物の羊が割り当てられたが、中国ではヤギ、ガゼル、レイヨウなどを指す。
歴史的には

嘉祥4年から仁寿へ改元(851)

久安7年から仁平へ改元(1151)

承元5年から建暦へ改元(1211)

元徳3年(1331)
元弘の乱。

明徳2年(南朝:元中8年)(1391)
明徳の乱(内野合戦)

元亀2年(1571)
織田信長による比叡山焼き討ち。

寛延4年から宝暦へ改元(1751)

昭和6年(1931)
満州事変

平成3年(1991)
バブル崩壊。

と改元が多い割には重大事件が起きた例は少ない。
最後のバブル崩壊が金・宝が頂点に達し、一気に崩れたと見ると面白い。
なお、次の辛未年は2051である。

壬申(みずのえさる)年の性質

 壬は「妊」につながり、植物の内部に種子が生まれた状態。
水の兄(みずのえ)ともいう。

元々の申は呻(うめく)の意味で、果実が成熟して固まっていく状態を表している。
のちに動物の猿が割り当てられた。

壬申は陰陽で見ると陽にも当たるため、恐らく良い年とみられていたのではないか。
しかしながら、天武天皇元年(672)に日本古代最大の戦いとなった壬申の乱が発生している。

意外にも壬申の乱以外に起きた政変は少なく、改元の例もあまりない。
本来は縁起の良い年だと見られていたのだろうか。

足利義満が南北朝を統一し、盤石な政権を築き上げたのはこの干支年(1392)。
なお、次の壬申年は2052年になる。

癸酉(みずのととり)年の性質

 癸は水の弟(みずのと)ともいい、植物の内部にできた種子が大きくなりつつある状態。
酉は果実が成熟の極限に達した状態を表し、のちに動物の鳥が割り当てられた。

過去には足利尊氏らが挙兵し、鎌倉幕府が滅亡したのが癸酉(1333)年

織田信長が将軍・足利義昭を京から追放し、越前朝倉氏、近江浅井氏を攻め滅ぼしたのも癸酉(1573)。

改元された例は少なく、それ以外に大きな事件はあまり起きていないことから、むしろ良い年だと認識されていたのかもしれない。

次の癸酉年は2053年になる。

甲戌(きのえいぬ)年の性質

 甲は木の兄(きのえ)ともいい、草木の芽生えを表す。

戌は滅(めつ)の意味で草木が枯れる状態を表し、のちに動物の犬が割り当てられた。

先に述べた甲子(きのえね)年に続き、甲戌年にもいろいろ起きている。

延暦13年(794)
桓武天皇が長岡京から平安京へ遷都。

仁寿4年から斉衡へ改元。(854)

寛治8年から嘉保へ改元。(1094)

仁平4年から久寿へ改元。(1154)

建暦3年から建保へ改元。(1214)

文永11年(1274)
文永の役。高麗王国軍3~4万人を乗せた大小900艘が日本へ攻め込む。日本が経験した初の海外文明との本土防衛戦争。

元弘4年から建武へ改元。(1334)
後醍醐天皇による建武の新政。(翌年崩壊)

明徳5年から応永へ改元。(1394)

宝暦4年(1754)
さまざまな利権と思惑が絡む宝暦治水が始まる。(翌年に総奉行の平田靱負が自害)

明治7年(1874)
佐賀の乱

昭和9年(1934)
東北地方で冷害と不漁が続き、深刻な飢饉が発生。女性に身売りが相次ぐ。
日本が米国にワシントン海軍軍縮条約破棄を通告。

平成6年(1994)
オウム真理教による松本サリン事件。(厳しい捜査を逃れた組織はやがて地下鉄サリン事件へ)

と特に何も起きていない古代から中世にかけて改元が相次いでいることからも、甲戌年の政変に備える警戒心が窺える。
なお、次の甲戌年は2054年になる。

乙亥(きのとい)年の性質

 乙は木の弟(きのと)ともいい、「乙」の漢字のように種子から出た芽が地上に出ようとして、曲がりくねった状態を表している。

亥は閉ざすという意味で、草木の生命力が種の中に閉じ込められた状態を表す。
のちに動物の猪が充てられたが、干支を伝来させた本家である古代中国では豚のようだ。

政治的にはさほど悪い年ではないようだ。
中世日本では享徳の乱が起きた1455年、蠣崎光広が偽の和睦で酒宴を開きアイヌの首長を謀殺した1515年、長篠の合戦が起きた1575年となかなか面白い。
次の乙亥年は2055年となる。

丙子(ひのえね)年の性質

 丙は火の兄(ひのえ)ともいう。
丙の漢字は脚が張り出た台を形どったもので、そこから芽が地上に出て葉が張り出て広がった状態。

子は増えるという意味で、新しい生命が種子の中に芽生え始める状態を表している。

日本では保元の乱(1156年)、南北朝の争乱(1336年)、伊勢宗瑞(早雲)による相模平定(1516年)、安土城の築城(1576)秋月・萩の乱(1876年)、二・二六事件(1936)とその時代を代表する大きな政変が立て続けに起きている。

なお、次の乙亥年は2056年となる。

丁丑(ひのとうし)年の性質

 火の弟(ひのと)ともいう。

丑は「紐」をあらわし、植物の芽が出始めたものの、まだ伸びることができない状態を意味する。
のちにわかりやすくするために動物の牛が割り当てられた。

過去には

天平9年(737)
天然痘の流行で藤原四兄弟など政府要人が相次いで死去。

斉衡4年から天安へ改元。(857)

長元10年から長暦へ改元。(1037)

永長2年から承徳へ改元。(1097)

康正3年から長禄へ改元。(1457)
長禄の変
将軍・足利義政が弟を鎌倉公方に任命する。(のちにさまざまな戦乱の火種を生む)

寛永14年(1637)
島原の乱

明治10年(1877)
西南戦争

昭和12年(1337)
日中戦争がはじまる。

平成9年(1997)
バブル崩壊のあおりで山一證券が破綻。

改元はそれなりにあるものの、本来ならあまり警戒すべき干支ではない気がする。
結果的にはそれなりに重大事件が発生しているが・・・。
なお、次の丁丑年は2058年である。

戊寅(つちのえとら)年の性質

 戊は「茂」に通じ、陽気による成長期の段階。
寅は春が来て草木が生ずる状態を表す。

戊寅は理知的な特徴があるようだが、政治的には特別配慮する必要はないようだ。
過去には足利尊氏が将軍に(1338)、長禄の変(1458年)、御館の乱(1578)、島原の乱終結(1638)、大久保利通暗殺(1878)、国家総動員法(1938)とあるが、全体的に見たら少なめ。

次の戊寅年は2058年となる。

己卯(つのとう)年の性質

 土の弟(つちのと)ともいう。
陽性の盛りと分散を防ぐ統制の作用を併せ持つ。

卯は茂の意味で、草木が地面いっぱいに広がっている状態のこと。
のちに動物のウサギがあてられた。

過去に改元された例は約4回(古代から数えて)。
鎌倉幕府3代将軍・源実朝が暗殺されたのはこの干支年(1219)

草木が十分に生長し、そこに兎が元気よく跳ねるということで、政治的にも明るい年だと捉えられていたのかもしれない。
次の己卯年は2059年となる。

庚辰(かのえたつ)年の性質

 庚は金の兄(かのえ)ともいう。
辰は「振」の意味で草木の形が整った状態をあらわし、後に神話上の動物である龍が割り当てられた。

改元された例は少ない。(古代から数えて3回くらい)
平治の乱に敗れた源義朝が殺害されたのはこの干支。
次の庚辰年は2060年になる。

辛巳(かのとみ)年の性質

 辛は金の弟(かのと)ともいう。
辛には正張を極めて変革するという意味が含まれている。

巳は「止む」の意味で、草木の生長が限界点に達した状態を表している。
のちに動物の蛇が割り当てられた。

歴史的には
承久の乱(1221)、弘安の役(1281)、寛正の大飢饉(1461)、細川高国が足利義晴を将軍に据える(1521)、大東亜戦争(太平洋戦争)開戦(1941)、アメリカ同時多発テロ(2001)とインパクトはあるものの、全体で見ると少なめ。

なお、次の辛巳年は2061年になる。

壬午(みずのえうま)年の性質

 壬は「妊」につながり、植物の内部に種子が生まれた状態。
水の兄(みずのえ)ともいう。

午はお昼を表す正午にもあるように、日の盛りであり、これから下退していく様を表す。陰陽でいうと陽にあたる。

本能寺の変が起きたのはこの干支。(1582)
天正壬午の乱もこの干支からとっている。(1582)
また、昭和17年(1942)のミッドウェー海戦、ガダルカナル島の戦いにより日本が負けだしたのはこの干支。

本能寺のインパクトが大きいが、改元された例は少なく(古代から数えて1度くらい)、全体的に見ても天変地異が少ないことからも、おおむね平穏な年だと見られていたのだろう。

なお、次の壬午年は2062年になる。

癸未(みずのとひつじ)年の性質

 癸は水の弟(みずのと)ともいい、植物の内部にできた種子が大きくなりつつある状態。

未は「暗い」という意味で、植物が鬱蒼と生い茂って、果実が熟して滋味が生じた状態を表す。
のちに日本では動物の羊が割り当てられたが、中国ではヤギ、ガゼル、レイヨウなどを指す。

過去に改元された例は3回ほど(古代から数えて)。
京都を襲った康和の大地震(1103)、江戸を襲った元禄の大地震(1703)はこの干支。

概ね問題のない干支だと見ていたのだろう。
次の癸未年は2063年となる。

甲申(きのえさる)年の性質

 甲は草木の芽生え、鱗芽のかいわれの状態を指す。
木の兄(きのえ)ともいう。

申は呻(うめ)くという意味で、果実が成熟して固まって行く状態を表しているとされる。
のちに動物の猿が割り当てられた。

甲申の歴史を振り返ると

天武天皇13年(684)
白鳳の大地震、津波(南海トラフ)

貞観6年(864)
貞観大噴火(富士山)

長久5年から寛徳へ改元(1044)

康和6年から長治へ改元(1104)

応永11年(1404)
畿内で旱魃(かんばつ)の被害。

寛正5年(1464)
将軍・足利義政の弟義尋(足利義視)が還俗して将軍後継者となる。(応仁の乱へのフラグ)

元禄17年から宝永へ改元(1704)

宝暦14年から明和へ改元(1764)

昭和19年(1944)
戦争の敗色が濃厚の中、M7.9の東南海大地震が発生。
国内で空襲の被害が相次ぐ。

平成16年(2004)
震度7の新潟県中越地震

甲子(きのえね)、甲戌(きのえいぬ)と天変地異や政変が相次いだが、やはりこの甲申年も改元、災害が多い。
なお、次の甲申年は2064年である。

乙酉(きのととり)年の性質

 乙の字のように、種から出た芽が地上に出ようとして曲がりくねった状態を表す。

酉という字は元来、縮むという意味で用いられており、果実が成熟の極限に達した状態を表していたが、のちに動物の鳥が割り当てられた。

過去にこの干支で改元は4回ほど(古代から数えて)と特別多いわけではない。
政治的には特に憂慮する必要はないと思う。
豊臣秀吉が関白に就任したのはこの干支(1585)。

なお、次の乙酉年は2065年である。

丙戌(ひのえいぬ)年の性質

 丙は火の兄(ひのえ)ともいう。
丙の字は、脚が張り出た台を文字にしたもので、そこから芽が地上に出て葉が張り出て広がった状態を表す。

戌はもともと「滅」を意味し、草木が枯れる冬の状態を表しているとされる。
のちに動物の犬が割り当てられた。

過去には
推古天皇34年(626)
この年、大飢饉がおこる。

天武天皇15年から朱鳥へ改元。(686)
天武天皇崩御。持統天皇が即位。

延暦25年から大同へ改元。(806)
桓武天皇崩御。平城天皇が即位。

寛和2年(986)
花山天皇が譲位し、一条天皇が即位。

寛徳3年から永承へ改元。(1046)

長治3年から嘉承へ改元。(1106)

永万2年から仁安へ改元。(1166)

寛正7年から文正へ改元。(1466)

天文5年(1526)
後柏原天皇が死去(すでに後奈良天皇に譲位はしていた)

天正14年(1586)
前年に続き、近畿・中部で大地震の被害。
濃尾の河川が大洪水を起こし、木曽川の流れが変わる。

正保3年(1646)
仙台伊達藩で大地震。

昭和21年(1946)
昭和南海大地震(南海トラフ)

となぜか天皇の代替わりが多く、災害も多い。
改元も集中していることから、警戒されていたのだろう。
なお、次の丙戌年は2066年である。

丁亥(ひのとい)年の性質

 丁は火の弟(ひのと)ともいう。
丁の字は釘を形どったもので、安定を表す。
また、植物が成長し一定の大きさに達した状態をいう。

亥は「閉ざす」からきていて、草木の生命力が種子の中に閉じ込められている状態を表す。
のちに動物のイノシシが割り当てられた。

過去には那須連峰の茶臼岳、尾瀬ケ原の燧ヶ岳、蔵王刈田岳、秋田駒ヶ岳が相次いで噴火(807)、平安京の大内裏が火災に見舞われ焼失(1227)、応仁の乱(1467)、霧島山、阿蘇山が相次いで噴火(1587)、富士山が噴火(宝永大噴火)(1707)、海外だが90万人以上が犠牲となった黄河流域の洪水被害(1887)、京都石清水八幡宮の大火災(1947)、新潟県中越沖地震、海外だがM8.5のスマトラ沖地震(2007)と特に火の災害が頻発している。

丙(ひのえ)、丁(ひのと)は古来から火に注意したほうが良い年と言われている。
なお、次の丁亥年は2067年である。

戊子(つちのえね)年の性質

 戊は土の兄(つちのえ)ともいい、「茂」を表している。
植物の成長が絶頂期を迎えた状態。

子は「増える」の意味で、新しい生命が種子の中できざし始める状態。
のちに動物のネズミが割り当てられた。
歴史的には

古代から数えて改元は4回くらい。
全体的に見て警戒すべき年ではないようだ。

次の戊子年は2068年である。

己丑(つちのとうし)年の性質

 己は三本の平行線を形取ったもので、そこから、条理が整然としている状態。
また、植物が充分生長し形が整然としている様子を表す。

丑は「紐」をあらわし、植物の芽が出始めたものの、まだ伸びることができない状態を意味する。
のちにわかりやすくするために動物の牛が割り当てられた。

天平21年、天平感宝元年、天平勝宝元年(749)
聖武天皇が譲位し、娘の孝謙天皇が即位。
1年で2度も改元した非常にレアな年である。

これ以外に改元はおよそ4度(古代から数えて)。
平穏無事な年だと見られていたのだろう。
なお、次の己丑年は2069年である。

庚寅(かのえとら)年の性質

 庚は金の兄(かのえ)ともいう。
庚の字は同音の「更」と同じ意味で、植物の生長が止まって新たな形に変化しようとする様子を表す。

寅は「動く」の意味で、春が来て草木が生ずる状態を表しているとされる。
のちに動物の虎が割り当てられた。

西暦でいうと一の位が0の年はすべて庚年となる。
偶然なのか必然なのか、西洋文明と東洋文明には時々不思議な一致点が見られる。

過去には天仁3年(1110)に彗星が出現したことにより改元したという興味深い事例がある。
「更」を意識した結果なのかもしれない。

朝鮮では庚寅の乱(1270)が発生し、以後100年にわたって不安定な政情が続いた。
さらに天正18年(1590)には豊臣秀吉が日本を統一している。
いずれも庚寅年の出来事である。

なお、次の庚寅年は2070年である。
60年後なんてあっという間だよなぁ?

辛卯(かのとう)年の性質

 辛は金の弟(かのと)ともいう。
辛の字は同音の「新」につながり、植物が枯れて新しい世代へ移ろうとする時期を指す。

卯は茂の意味で、草木が地面いっぱいに広がっている状態のこと。
のちに動物のウサギがあてられた。

古代から数えて改元は5回ほど。
特に多いというわけではないので、解釈に難しい干支だ。

戦国時代は享禄4年(1531)に細川高国が大物崩れで大敗し、のちに捕縛され自害している。

直近の平成23年(2011)にはM9.0の東日本大震災が起きている。

次の辛卯年は2071年である。

壬辰(みずのえたつ)年の性質

 壬は水の兄(みずのえ)ともいう。
壬の字は「妊」につながり、新しい命が種子の中にある状態を指す。

辰は「振」からきていて、草木の形が整った状態を表しているとされる。
のちに神話上の龍が充てられた。

改元された例も少なく(古代から数えて4度ほど)政治的には特に問題のない年だとされる。

朝鮮半島では豊臣秀吉による文禄の役(1592)を壬辰倭乱と呼んでいる。

学校では「1232年 御成敗式目」と習った方も多いと思うが、これもこの干支である。(寛喜4年)
なお、次の壬辰年は2072年。

癸巳(みずのとみ)年の性質

 癸は水の弟(みずのと)ともいう。
「揆」はかるの字からきていて、種子の中にいる新しい生命が大きくなってきた状態を表す。

巳は「止む」の意味で、草木の成長が極限に達した状態を指すとされている。
のちに動物の蛇が割り当てられた。
ちなみに日本で「み」と読む理由は、古代日本では蛇のことを「へみ」と呼んでいたから。

この干支での改元は古代から数えて5回ほど。
藤原頼通が平等院鳳凰堂を建立したのは癸巳年(1053)である。
なお、次の癸巳年は2073年である。

来世ちゃん
来世ちゃん

ご覧くださりありがとうございます。

次回は後編(甲午~癸亥)です。

前編(2020年の干支は庚子!日本における干支の算出方法とそれぞれの意味とは(1))
2020年の干支は庚子!日本における干支の算出方法とそれぞれの意味とは(3)

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